ご覧いただき、ありがとうございます。 SAEC といえば、当方のような旧い人間は 即座に トーンアームの銘機たちが思い浮かびます。 アナログ全盛期では それはもう、眩いばかりの輝きを放っておりました。 音楽ソースの主流が、レコードからCDなどのデジタル音源に大きくシフトしていく激動のなかで 生き残りを模索し、ケーブルに特化した業態に変革させていきながら、長きに渡り実績を積み重ね 現在でも意欲的に活動している様子に、ホッと安堵している次第でございます。その昔、ダブルナイフエッジを採用した トーンアームを登場させ、世間をあっと言わせたSAEC。 その徹底した高剛性思想に基づき、生み出された製品群は、多くのマニアを虜にしたもので あの”MICRO精機”とも、ある意味 共通するアイデンティティーが感じられ、主義主張が明確でした。 （最近、銘機と誉れ高い「WE-407/23」の復刻版＝ WE-4700 が登場。120万円という価格も話題になりました。） 当時はレコード盤が主たる音楽ソースでしたので、トーンアームの他にも周辺機器のラインナップが充実しており代表的なものでは、有名なセラミック製ヘッドシェル ULS-3Xがあり、当方もメインとして使用しております。 その当時から、既にフォノケーブルとラインケーブルを数種類 発売していましたが 他社にはない謳い文句「インピーダンス・マッチング」なるコンセプトでアピールしておりました。 つまりフォノケーブルでは、使用するカートリッジの内部インピーダンスによってケーブルを選択する。 （CX-8003=ハイインピーダンス/CX-5006A=ミッドインピーダンス/CX-5006B=ローインピーダンス） ラインケーブルでは、接続するアンプの出力インピーダンスによってケーブルを選択する方法論です。（LX-1010=ハイインピーダンス/LX-1020=ミッドインピーダンス/LX-1040=ローインピーダンス）その製品群を [Acoustic Cord] と称して、販売を継続していたのですが、難解なコンセプト故に 地味な存在に終始し、本質的な良さが理解されず、次第に埋没→絶版となりました。 後年、音の良さから 再評価～再々評価が相次ぎ、遅きに失した感はあるものの 往年の逸品として、認識されるようになったことを、喜ばしく感じる次第でございます。それらの製品群の中でも、特異なフォルムが印象的なケーブルが、当出品物となります。 このフォノケーブル、普通は青色のシースが一般的なのですが 今回の出品物は、珍しい（！？）濃緑色の後期型となります。 ローインピーダンス MCカートリッジ用 5pin メス→RCA端子 フォノケーブル でございます。 Lowインピーダンス（１Ω～１０Ω程度） MCカートリッジの特質である 低電圧 高電流な性質に合致した出力ケーブルとして設計されております。 LchとRchをセパレーターを介して分離させることで、高電流のために生ずる磁界の影響で 隣接するケーブル間で生じるクロストークや歪の原因を排除しようという意図がございます。 所謂、ラダー型ケーブルのような外観で、なかなか目にすることのない、異彩を放つデザインが採用されております。 ケーブル自体の構造は、コアキシャル（同軸）構造なのですが、高電力な性格であるローインピーダンスMCカートリッジの 特性を十分に考慮した仕様で、極めて低抵抗値：やや中容量 のケーブルに仕立てられております。 当時の資料によりますと、推奨カートリッジはコイルの巻き数が少ないものや、空芯MCなどが列挙されていました。 とはいうものの、MMやミッドインピーダンスMCに使えないわけではございませんので、いろいろ試されたらいいと思います。 当方もあまり拘らず使用しておりましたし、いずれにしましても、優れたフォノケーブルであることは間違いないと存じます。 L/R間の干渉を根絶すべく、非常に特徴的なデザインを採用した当フォノケーブルは稀有な存在であるとともに 既にこのころから、両端の端子にはロジウムコーティングが施されていたことは、驚愕に値すると思いました。使用に伴うスレやキズはございますが、目立つ大きなダメージは見当たりませんでした。 見落としがあるかもしれませんが、画像を最大数 掲載致しましたので、ご参照ください。 外観の判断は個人差もありますし、受ける印象も様々だと思いますので 見た目を重視される方は、恐れ入りますが 入札をお控えくださいませ。 のオーディオ製品という観点からのご検討をお願い致します。 実に様々な方々がいらっしゃいますことから、誠に恐縮ですが 原則 ノークレーム・ノーリターン・ノーキャンセルでお願いしたいと思います。ネコポスにて、全国 送料無料で お届けいたします。 包装・梱包は、リサイクル材を活用させていただきますので、ご了承願いたいと存じます。 なお、評価を希望されない方もいらっしゃいますことから 当方への評価を頂きました方に、折り返し 送信しております。 評価不要の方は、当方への評価も不要でございます。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。