SONY（ソニー） TA-E86 DCプリアンプ 完動品です。3年程前に整備品を購入しサブ機として使ってきましたが、出番が減ってきましたので追加整備を実施し出品することとしました。1978年に90,000円で発売されたDCプリアンプです。前年に登場した200,000円の上位機種TA-E88の弟分の位置付けでした。1枚の基板に信号の流れに沿って左右完全独立した形で回路が構成されています。入出力端子も基板に直接接続されていて配線材を使っていません。そのためリアパネルでなくボディの前後方向に基板に対して鉛直に端子が装備される独特のデザインとなっています。ボリュームやスイッチ類も基板に直接装着され配線材を用いずにフロントパネルから延長シャフトで操作しています。本体サイズはラックマウント仕様で幅が約48cmあり薄型アンプですが大きめです。入力はPHONO（MC/MM）、TUNER、AUX、TAPEの4系統です。PHONOはフロントパネルでカートリッジの負荷を変えることでMC（30、400Ω）とMM（25、50、100kΩ）も切り替える仕様です。MCは片チャンネル6石を使用した差動増幅型ヘッドアンプを奢っています。機能的にはあとボリューム、バランス、ステレオ/モノ切替、TAPEモニター、PHONOサブソニックフィルタがあるだけでトーンコントロールなどもないシンプルプリアンプです。ただトーンコントロールの代わりにLOW BOOSTアンプがフラットアンプ回路に続いて装備されており120Hz付近にピークを持たせて低域を山形に持ち上げることが可能です。低域が不足気味になる小型ブックシェルフ型スピーカーに有効です。このLOW BOOST機能もスイッチで切り替えるのを避けて通常出力端子とは別に端子を設けています。購入した時点で、電源のブリッジダイオードユニットがディスクリートで組み直され、平滑コンデンサの容量も増量されていました。また信号系の複数の電解コンデンサも交換されていました。今回の出品にあたり、標準型が使われていた電解コンデンサをニチコンのオーディオ用Fine GoldとMUSEに交換しました。天板に貼られていたLOW BOOST機能説明ビニールシールの粘着剤のためか塗装が変色していたため、一旦シールを剥がして天板塗装をタッチアップ後に両面テープで貼り直しました。塗装の色味が若干異なりますがご容赦ください。音質は透明感が際立っています。誇張される感が全くありません。ソースの音をストレートに出してきます。オシロで見る矩形波も高い周波数まで非常に綺麗な波形で、高性能を裏付けています。出品内容は本体のみです。経年による小傷がフロントパネルやACコードにありますので、完全美品をお探しの方はご遠慮ください。到着時に動作しない以外はノークレーム、ノーリターンとさせてください。ゆうパックおてがる版120サイズでの発送を予定しています。