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こちらは秘蔵のアンプで、出来れば手放したくない代物なのですが、家庭の都合による機材整理のため今回泣く泣く出品致します。思い入れもあるアンプのため語ればあまりに多くの情報が御座いますので、大変長い商品説明となりますが商品が気になる方・落札をご検討中の方は是非じっくりとお読みください。
当方、空間系エフェクターやピンポンディレイなどを多用するギタリストでしたので、ステレオ駆動エフェクターを一台で鳴らせられて家庭でもライブでも使えるアンプを探していた時に、この Fender コーラスシリーズと出会いました。


● まず最初にFender コーラスシリーズを解説致します
1970年代後半 Roland がリリースした言わずと知れたコーラス名アンプ！といえば JC-120 ですが、リリース後の数年間で、透き通るような音色とコーラスエフェクト、そして真空管にはない安定性でトランジスタ駆動コーラスアンプが大人気となりました。そんなローランドに負けじ！と、1980年代～1990年代にかけてジャズコーラス全盛の牙城を崩さんとばかりにフェンダー社が追従・開発したトランジスタアンプがこのコーラスシリーズです。
本アンプを購入した際に当方も色々と研究をしたのですが、Fender社が開発した「Chorus」アンプシリーズは私の把握する限り、
下位モデル（小型）・Princeton Chorus / Princeton Chorus DSP・Ultimate Chorus / Ultimate ChorusDSP
上位モデル（大型）・Ultra Chorus
最上位モデル・Power Chorus （本製品）
となっており、こちらは最上位モデルであります。
勿論、当方も最初はステレオ駆動アンプということでJC-120の購入を検討したのですが、どこのスタジオ・ライブハウスにも置いてあるJC-120を購入しても所有欲が満たされないこと、個体差やセンドリターンなどの仕様違いがあるとは言えライブハウスにJC-120を持ち込むと一種奇行としても見られかねないこと、またFenderコンボアンプの独特のルックスにほれ込んで大阪の楽器店に品として出ていたこちらを購入致しました。
実は、この POWER CHORUS を購入するまでにも過去にPrinceton Chorus 及びその DSPモデルと、2台所有したのですが、それらは筐体サイズが一回り小さいもので、出音自体は気に入っていたのですが、やはりこの THE TWIN を彷彿とする赤ノブ ,Twin Reverb 然とした外観・12インチスピーカー2発の出音に惚れ込んで買い替えたものです。


● 次にアンプの機能面をご紹介します
JC-120同様、アンプにコーラス回路を搭載しており、トランジスタ駆動による透き通るようなクリーンサウンドが特徴です。勿論、FENDER社のアンプですので歪回路も搭載（トランジスタ）.しています。
フットスイッチをご覧頂けばわかりますが、非常に多機能かつ高性能なアンプで
・Ch切り替え クリーン / ドライブ・リバーブ オン/オフ・コーラス オン/オフ・ブースト （ドライブチャンネルに適用・ソロで音量アップ／ダウンを一発で）
エフェクター類を使わずともこの一台でライブまで完結できるアンプであります。
勿論真骨頂はJC-120系のクリーンサウンドなのでエフェクターノリ抜群です。
歪はJC-120の使い物にならないディストーションとは雲泥の差で、きちんとオーバードライブ致しますが、そこはトランジスタですので、お手持ちの歪エフェクターをご使用いただく方がベターでしょう。（家弾きの場合は当方アンプ直でドライブサウンドを作ってよく弾いておりましたが、ライブではMarshallの歪エフェクターを通しておりました）
特筆すべきはセンドリターン機能で、こちらはなんと ステレオ入出力 （モノラル×2ではなく、ステレオジャック1本のタイプ）に対応しております。
Y字ケーブルを用いることで、ディレイその他モジュレーションのステレオアウトを左右の12インチスピーカーにL/Rでパンニングしてステレオ駆動させることができます。
ライブやレコーディングで使用する際は、2本マイキングでステレオにパンを振って頂くと大変立体感のあるサウンドを一台で完結できます。
またセンドリターン機能が優秀なのでフロントパネルを無視して外部プリアンプを使ってパワーアンプのみで鳴らす、昨今のデジタル系ギタリストのJC-120をキャビネットとして使用するといった使い方にも対応しております。
当方、BIASアンプを所持しておりますがこちらのリターン刺しでキャビネットとしての使用をよくしておりました。（その後イグネーター社のキャビネット（ステレオ出力可能）を購入したのでこのアンプの出番が減りました）

● MOD カスタム について
当方2ndオーナーですが、こだわりが強く、気になる箇所を複数カスタムしております。
まず、インプットジャックに劣化が見受けられたので新品のものに交換しております。
合わせて、電源ケーブルにも経年劣化が見受けられましたので金メッキ仕様のインレットに交換し、ホスピタルグレードの電源ケーブルに致しました。ピュアオーディオ界では常識ですが、電源ケーブルでアンプの音は大きく向上致します。オヤイデ様の電源ケーブルなども人気ですが、ホスピタルグレード（医療機器仕様）も非常に高品位とされており、この電源ケーブルだけでも数千円致します。3PIN仕様のため、ご家庭での使用時用に2PINへの変換コネクタもオマケでお付け致します。
次に、背面をクローズドバック／オープンバックに出来るように木工所に頼んでバッフル板を作成して頂き、追加致しました。写真4・5をご参照いただくとわかりますが、バッフル板は木ネジ止めになっておりますので自由に着脱可能です。
Fenderアンプ・JC-120はオープンバックが多いですが、背面を塞ぐと低音が利いて音が前に出るといわれています（マーシャルのキャビネットなどは基本クローズバックです。ロック系のサウンドになります）。
スピーカーは当方 EMINENCE / LEGEND 1218 8Ω に交換して使っていたのですが（よりパワフルな音になります）今回の出品にあたり純正に戻してあります。同時に該当スピーカーも2発セットで出品致しておりますので、よければあわせてご検討ください。
また、スピーカー交換の際、エミネンスが非常に重量のあるスピーカーでしたので、固定ネジを標準の4つから8つに増し締めしてあります。純正スピーカーでも振動をしっかりと筐体に伝えることで鳴りが向上致します。
専用設計アンプカバーのデッドストック品がアメリカに御座いましたので直輸入致しました。こちらもおまけとしてお付けいたします。


● その他・特筆事項
カスタムした際に一通り点検しておりますが、年式としては1989年製ですので既にビンテージの域に入りつつあります。80年代の物作りは非常にしっかりしており、まだまだ現役で使用できる印象です。（余談ですが当方89年生まれのため同い年のアンプが欲しくて購入したという思い入れがあります）
音量はトランジスタ駆動なので、真空管駆動のように一定以上の音量を出さないと美味しいサウンドにならないということもなく、ご家庭での小音量でも質感そのまま良い音がしますし、ライブハウスでの大音量でも12インチ二発なので十分な音量が出せます。
電装系はメンテナンスをしてありますので、使用上気になるノイズなどはありませんが、古いものですのでガリなど一切出ないという保証は御座いません。通常使用に伴う気になる箇所は当方の点検では見受けられませんでした。
筐体サイズとしては THE TWIN , Twin Reverb 相当のFenderアンプのスタンダードサイズです。ご家庭の使用では少々場所を取りますが、JC-120のように縦置きをするという手もあります。トランジスタアンプなので多少荒っぽい使い方をしても大丈夫だと思われます。

付属品は 本体 , アンプカバー , 専用フットスイッチとシールド , 高品位ホスピタルグレード電源ケーブル , バッフル板（取り付け
動作確認済み・製造から30年を超えるセミビンテージともいえる古い製品であること、また複数カスタムを施しているMOD品であることなどからNCNRで宜しくお願い致します。
大型商品のため発送はヤマト便での着払いとさせて頂きます。当方、兵庫県神戸市ですので近郊であれば手渡しも可能です。
出来れば手放したくない一品ですので、決してお安くない金額で出品させて頂いておりますが、その価値があるアンプだと自負しております。
是非大事にして頂ける方・ご理解頂ける方の元に嫁いでもらえれば、と思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。